ふわふわblog

今井さんが大好きで、滝沢さんは大切な人です。

2010夏ドラマまとめ

私の中で、一番は『GOLD』次点『うぬぼれ刑事』でした。

楽しい夏でした。

全話みたのは、上記2作品のほかは『ホタルノヒカリ2』です。



・GOLD

なんというか、一言でいうと、カッコいいです。相変わらず野島作品はカッコいい。

登場人物の全てが、自分の人生を生きている。自分自身の人生と戦っている。

ユウリのウンチクが真実かどうかはともかく、彼女の深い愛情が鮮烈に伝わってくるし、その信念の強さは敬服に値します。


野島作品は、実社会の中にあるタブーとそれに伴う問題を直視させることがテーマの一つだと思います。だから、必ず社会的弱者が登場する。その良い面も悪い面も包み隠さず表現する。口に出すようなことではない、他者に話すなんて許されない、みっともなくて惨めで不快で見苦しい汚れた出来事を、それは家庭内の問題だったり、過去に受けた暴力だったり、犯した罪も、マジョリティによる攻撃(偏見やいじめ)も、世間では存在しないことになっている日常生活では何もないように振る舞わなければいけない人達が、実際に経験している、物語より過激で残酷な現実を、少しでも多くの人に知ってもらうために。彼らは特殊な人ではなく、皆と同じ様に、感情を持っていて、一見理解不能に思える行動にも、ちゃんと理由があることを知ってもらうために。だからといって社会的弱者を擁護する訳ではない。どんな過酷な状況にあっても、堕落するのも這い上がるのも、本人しだいだと、甘えることは許さない。その上で、希望を表現し、エールを送っている(例:ジョージは孤児だったが、現在は早乙女家の家族として認められている)。そんな所に同志意識を感じます。


刑務所慰問のシーンでユウリは「どんなに不幸な生い立ちがあったとしても、そんなもの罪を犯してもいい理由にはならない。同じ状況にある多くの人達は、罪を犯したりしない」(←雰囲気です)と言っている。不幸な状況にある人は、他者を羨み妬みやすい、その危険性を十分理解した上で、そうならないことの大切さを示唆している。同時に、その誘惑に負けた者を、己の弱さに負けた上に、その結果を人(世間・環境・親・社会)のせいにする甘えを、絶対に許さず嫌悪している。


また、1話でのクレーマーとの電話対応シーンでユウリは「耳に痛いことにはクレームが出るものだ」(←雰囲気です)と話している。これは野島作品自体が、世の中にとっては耳に痛いことなので、バッシングとかもあったのではないかと、想像させられるセリフです。


最初、GOLDは、世代間伝達、主に親がかける呪いがテーマになっているのかな、と思っていました。『血族の誰かが金メダルを取る』というのが早乙女家の悲願。ユウリは、呪いを解くためには子供たちのうち誰かがGOLDを取るしかない、と考えている。その様子は「GOLDに取りつかれている」と度々表現されていました。


*この呪いは「良い大学や会社に入らなければいけない(定職に就かなければいけない)」や「親の家業を継がなければいけない(医者にならないといけない)」や「結婚して家庭を築かなければいけない」や「親の面倒をみなければいけない」や「娘の結婚相手は経済的に安定している人でなければいけない」などと一緒です。ポイントは、本人の望みではなく親の望みであること、親自身もそれ以外の選択肢はないと思い込んでいることです。すりこみで、子供自身もそうあるべきだと思いこんでいたりします。もし、他の選択肢を選んでしまったら、『恐ろしいことが起こる。絶対に不幸になる。自分の存在価値がなくなる。誰からも受容されなくなる』と根拠もなく思いこんでいたりします。←ここら辺が呪い。


しかしながら、ユウリは私の想像の上をいってました。

「GOLDなんてやめちゃう?」と自問自答するシーンがあって、その上で「やっぱりダメよ」と決断している。盲目的に取りつかれている訳ではなく、そうでない人生を検討した上で、ユウリ自身が決めたこと。自分の目標・夢・人生をGOLDに捧げると決意した。努力し続け、戦い続けると決意した。それは、早乙女家の悲願ではなく、ユウリ自身の生き様で、教育方針なのでしょう。そんな訳で、早乙女家のGOLDは呪いではなく、ユウリに関しては本人が選んだ夢だったみたいです。

それに、子供たちも「俺、GOLD目指すのやめる」って、平気で言える自由がある。その選択肢を選んでも、ユウリはその子への愛情を失わなかった。子供にとって、親に拒絶され、存在を否定されることは、死ぬほど辛いことです。子供たちはGOLDを拒否しても、ユウリの愛情が変わらないことを知っていたから、自由だったんだろうな。勿論、子供たちの葛藤は単純なものではなく、ユウリの信念に反発したりもしてましたが。


いいかげん、自分でも疲れてきました。あぁ、こんなこと伝えたいんじゃないのに。

野島さんは、いろんな修羅場(嫌な人間関係をみたり)で、痛い想いを沢山したんじゃないかな、と想像できるのに、人を愛する気持ちだけは現実離れする程にピュアでキラキラなんですよ。そこは『この世の果て』の頃から、ずっと変わらずぶれないんです。人の愛情を美しいものだと信じているんですよ。すごいな。だからカッコ良いのかな。

でも、こんなに戦い続きの毎日じゃ、きっと疲れちゃうな。すっごくカッコ良いし憧れちゃうけど、私には無理だ・・・・・・。



うぬぼれ刑事

面白かった。相変わらずクドカンは面白かったです。

最終話の中島美嘉ちゃんのエピソードが今一つだったのが残念。

伏線解消して、すっきりではあったけど、此処でドーンと来てたら永久保存版だったのにな。


生田斗真の良さを存分に引き出してくれたサダメくん。

サダメくん、みたさに毎週みてました。

ドラマ中ドラマのうぬぼれ役、良かったよ。


不運で情けなくて、惨めで無様な出来事の数々。

調子にのったり、落ちて泣いたり。

そんな様子が底抜けに明るいです。

類友たちとの馬鹿騒ぎと絆とがあれば、何があっても人生は楽しい。


こっちはさ、お前の下ネタで盛り上がりたいんだよ。男だけでね(←雰囲気で読んでください)。

このセリフに、男子会も楽しそうだな、と思った。

男の人って、女の人がいないと楽しく飲めないのかと思ってた(←偏見)。


訳わかんない感じも、楽しい。



ホタルノヒカリ

第一話がすっごく面白かった!

だんだん、だれてきちゃったのが残念。

ホタルノヒカリの時は、『干物がばれちゃうよ!?』と『部長との同居がばれちゃうよ!?』のドキドキ感があったんだけど、今回は後ろめたいこと何もないし。

ホタルノヒカリの時は、『干物女は恋ができるのか?』というハードルの高い課題があったけど、今回は『干物女は結婚できるのか?』で、そりゃ、できるだろう、と。

干物女は他者と同居できるのか!?の方がハードル高かったと思うけど、既に同居してる時点で、問題ないし。

ホタルノヒカリのホタルちゃんや、素敵女子の国仲涼子や、広島弁武田真治もリアリティあったけど、ホタルノヒカリ2のホタルちゃんはなんだか不思議女子になっちゃって、身近な感じがしなかった。ホタルちゃんが遠くに行ってしまったよ。


職場の雰囲気も変わったのよ、の前振りがあっという間に解消されたり。あて馬が、本当にあて馬で、イマイチだったしな。


いやいや可愛かったけど、ホタルも部長も可愛かったけどね。



・その他のドラマ

GM踊れドクター→録画してなかったけど、時々みた。なかなか良かった。医療機関のタブーをブチ破る、総合診療科の対応の数々。Drは「まだわからん」とか、自分が無能だと思われそうなことプライドも許さないし、そう簡単には言わないよ。さすがファイヤーはアメリカ帰り、感染症が疑われたら病院閉鎖。間違ってたら、解除。行動力あります。可能性がある病気の目処が立ったら、躊躇わず治療を開始するその勇気に感服。統合失調症が疑われたら、すぐに抗精神病薬を処方とか(副作用がこわい)、つまりは誤診(まだ診断ついてないけど)な訳だから、訴訟になったら勝てないよ?とハラハラしつつ、ここまで真剣に考えてくれるなら、患者として救われるような気持ちになりました。「○○だと思ったが、違っていた」なんて正直に言ってくれる医者がいたら、すごく信頼できるな。自己保身のために、間違いを認められない人って多いと思うんだ。しかし、注目すべきは吉沢悠です。素晴らしいオタク(演技力)だった。ブラッディマンデイの時とは別人です。


夏の恋は虹色に輝く→時々みた。俳優目指す辺りは面白かった。子役出身、実力派女優の彼女も良かった。ライバル俳優の存在も良かった。

しかし、「愛する人が死んでしまったの」悲しみを背負うヒロインは、王道だけど萌えないっす。


もやしもん』と『モテキ』は興味があったのに、1話もみなかった。深夜枠は根性いれないとみれない。


おまけで、『龍馬伝』の、伊勢谷さんが演じる高杉晋作は、めちゃくちゃカッコいいです。雰囲気がカッコいい。別に私は血を吐く人が好きな訳ではない、と思いたい。